フランス留学のアドバイス

CampusFranceの語学研修プログラムでフランスのグルノーブルに1ヶ月ホームステイをしました。その経験を基にフランス留学のアドバイスをお伝えしようと思います。

フランスでフランス語を話す時のアドバイス

①愛想笑いをしない、分からない事はちゃんと訊く
フランス人は愛想笑いをしません。こっちがニコニコしながらお喋りしていても、相手は真顔のままです。この事に気づいてから、自分が本当に愛想笑いをしまくっているんだなという事を意識するようになりました。日本人は相手の話がよく聞き取れなかった時に愛想笑いで流してしまうことがよくあります。これはフランスでは絶対にやってはいけません。なぜかというと、第一に、フランスには愛想笑いという文化がないからです。常にニコニコしていたら馬鹿なんじゃないかと思われるだけです。第二に、フランスでは相手の話が理解できない時が多すぎるからです。相手の話が理解できない時に愛想笑いで誤魔化す事を続けていたら、いつまでたっても成長しません。よく聞き取れなかったらPardon ? もしくはComment?と言って訊き返す。何の事が分からなかったらC'est quoi, ~?もしくはQu'est-ce que c'est,~?と訊く。言っている意味が分からなかったらQu'est-ce que ça veut dire ? もしくはÇa veut dire quoi?と訊く。これは本当に大切です。

②否定疑問文の答え方
"Vous n'aimez pas aller à l'école?"という質問に対して、「はい、好きじゃないです」と答える時はNon、「いや、好きですよ」と答える時はSiと言う必要があります。日本語とは逆です。これはかなり重大な問題です。フランス人はよく否定疑問文を使うし、答え方を間違えれば真逆の意味になってしまうからです。常に意識するようにしましょう。

③相づちについて
フランスに着いたら突然フランス語が話せるようになるという事はありません。会話では、必然的に私たちが聞き役に徹する事になります。そこで重要なのが、相づちの打ち方です。適切な相づちを打つ事で、「私はあなたの話を理解していますよ」というアピールをする事ができます。相づちに使えるフレーズをたくさん覚えておきましょう。下に例を挙げるのでこれくらいは絶対に押さえてください。
"Ah, bon?"「あ、そうなの?」
"Oh là là!"「あらら!」
"Oui oui oui oui"「はいはいはいはい」
"Je vois."「はいはいなるほどね」
"D'accord."「分かった、了解」
"Vous avez raison.""T'as raison."「あなたの言う通りだ」
"Tout à fait."「その通り」
"Exactement."「その通り、そういう事です」
"C'est drôle!""C'est rigolo!"「それは面白い」
"Génial!"「すげぇ!」
"C'est dommage."「それは残念」
"C'est triste."「それは悲しいね」
"C'est horrible!"「怖っ!」
"C'est dur!"「それはキツい」
"C'est pénible!"「それはツラい」
"C'est bizarre!"「それは変だね」
"C'est vrai?"「本当に?」
"Sérieux!?"「マジで!?」
"Je n'en savais pas."「それは知らなかった」
"Au Japon, ça n'existe pas."「日本にはそれは無いね」
"Au Japon, aussi."「日本も一緒だわ」

④大きな声で話そう
語学学校の授業中に先生に一番言われるのが"Parlez plus fort!"です。日本人は声が小さすぎます。逆の立場になって考えてみてください。日本で知り合った外国人が、日本語の発音が下手で、文法もめちゃくちゃで、しかも声が小さかったら、あなたは話を聞く気になれないでしょう。しかし、声さえ大きくてちゃんと聞こえれば、理解してあげようという気になると思います。声の大きさは語学力の一翼ですから大きな声で話しましょう。

⑤フランス人の話し方
Il y a →Y a
tu es→t'es
tu as→t'as
je ne sais pas→chépa
ne〜pas→〜pas(neの省略)
上記の表現は絶対に押さえておいてください。常に使われます。

⑥日本語を口走らない
フランス語の授業中に「えーっと…」とか「何で言えばいいんだろう」とか日本語で言ってる人がいますが、これはフランスでは絶対にやめましょう。クラスで日本語を話せるのが自分だけなのに、日本語を口走ってしまうのは本当に滑稽です。やった瞬間恥ずかしくて死にたくなります。「えーっと…」じゃなくて
"Ben..."とか"euh..."とか"alors..."と言うようにしましょう。「何で言えばいいんだろう…」は"comment dire..."、「説明するのが難しい」は"C'est difficilement explicable."、質問が分からない時は"Quelle est la question déjà?"、答えが何も思いつかない時は"Je passe."とか"Aucune idée."と答えましょう。最悪、英語混じりのフランス語で答えてもいいと思います。言葉なんて伝われば何でもいいのです。そして日本でのフランス語の授業でも、こういった事はなるべくフランス語で答えるようにしましょう。いつも日本語で応えているとクセがついてしまいます。

⑦フランス人の表現を真似しよう
フランス人はフランス語の最大にして最高の教師です。フランス人のフランス語は正しい事が確約されているようなものです。「これは使えそうだな」という表現を聴いたら、どんどん使ってみましょう。

⑧学んだ単語は会話で使ってみよう
私たちはノートに単語を書く事ではなく、実際に会話でその単語を使ってみて、それがちゃんと伝わっているんだという実感を持てて初めてその単語を脳に定着させられます。学んだ単語はどんどん使いましょう。

⑨間違いを恐れない
言語を最初から完璧に話せる人なんて一人もいません。一度もこけずに自転車に乗れるようになる人がいないのと一緒です。私たちは話してみて、間違えて、間違いを指摘されて、恥をかいて言語を話せるようになるのです。言語を習得する事に間違いと恥をかく事は必須です。間違いを、そして恥をかく事を恐れないでください。

パリでのスリについて

パリはスリの聖地です。フランス中のスリ師がパリに集まっていると考えていただいて構いません。特に日本人はめちゃくちゃ狙われます。警戒心の薄い日本人は、スリ師からするとカモがネギを背負ってきたようなものだからです。私と一緒の語学研修プログラムに参加していた女の子も一人、パリでスマホをスられたと話していました。海外でスマホを失うなんて想像しただけでも身の毛がよだつほどの悲劇です。この様な目に遭わないためにいくつかアドバイスをお伝えしようと思います。
まず、ズボンの後ろポケットに貴重品は絶対に入れないで下さい。確実にスられます。そして、往来のある場所でスマホを操作したい場合は、絶対にスマホを両手でしっかりと保持しながら使って下さい。片手持ちで歩きスマホをしようものなら奪われます。そして、街中で立ち止まった時や、電車の中では、リュックは前で抱きかかえるようにして持つようにしましょう。ルーブル美術館ヴェルサイユ宮殿でもスリは頻発しているようなので本当に気をつけて下さい。


基本的なスリの対策は以上ですが、パリでは他にも犯罪のパターンがあるので以下に記します。これらは全て私の経験談です。

①署名を求めてくるパターン
これはノートルダム大聖堂の前の広場で遭遇しました。突然、紙とペンを持った女性が近づいてきて、「子供達のために署名をお願いします」などと言われます。もし了承しようものなら、署名をしているスキに仲間の一人に忍び寄られて、カバンの中身をスられます。街中で紙とペンを持った人に話しかけられたら、無視して立ち去るようにして下さい。

②ミサンガを売りつけてくるパターン
これはサクレクール寺院へ続く階段の途中で遭遇しました。背の高い黒人に、「サクレクール寺院に行くのかい?だったらこのミサンガを着けて礼拝するのがマナーだよ」と言ってミサンガを押し付けられました。これは絶対に拒否する必要があります。ミサンガを着けられたが最後、法外な金額を要求されます。私は"I'm a Buddhist!"と言って切り抜けました。

エッフェル塔の置物を売っている露商
ルーブル美術館の前のテュイルリー公園や、エッフェル塔の下には、エッフェル塔の置物を売っている黒人がいっぱいいます。彼らは詐欺師っぽいですが詐欺師じゃないらしいです。

フランスでの生活に関するアドバイス

①スーパーに行く時は空のバッグを持参しよう
フランスにはレジ袋という概念がありません。商品をレジに通したら、自分の持ってきたバッグに商品を入れます。手ぶらでスーパーに来て買い物をしたら、全部の商品を手で持って帰る羽目になります。
そして、フランスのスーパーは警備が非常に厳しいです。ほとんどの場合、店の前には屈強そうな黒人の警備員が立っています。膨らんだバッグを持って入店しようとしたら、テロや万引き対策のためにバッグの中身をチェックされます。また、何も買わずに店から出ようとした場合も、警備員に"Monsieur!"と呼びかけられてバッグの中身をチェックされます。もし飲みかけのペットボトルを入れていたりしたら万引きを疑われて面倒な事になります。くれぐれも気をつけて下さい。

②電車で海外に行く時はパスポートを持参しよう
TGVでフランスからスイスに行く事ができます。フランスからスイスに行く時は、パスポートチェックはされません。しかし、スイスからフランスに帰る時に、パスポートチェックをされました。私はパスポートを持参していたのですが、連れの人がパスポートを忘れてきていて、係りの人にスゴい詰問を受けました。こんな目に遭いたくないなら、フランスから海外に出る時はパスポートを持参しましょう。

③小銭を持とう
フランスの自動販売機や、路面電車の券売機、そして有料トイレでは、紙幣が使えません。5ユーロ紙幣すら使えません。かなりの死活問題です。なので、2ユーロ硬貨と1ユーロ硬貨が非常に貴重となります。もしあなたがスーパーに行ってジュースを買う時は、小銭で支払える金額でも、紙幣で支払って下さい。紙幣を積極的に崩して、小銭を補給する事を忘れないで下さい。

④遠出する時はなるべく誰かと一緒に行こう
海外にトラブルは付き物です。問題はそれにどう対処するかです。一人でトラブルにあった場合、マジで焦ります。落ち着いてちゃんと考えれば簡単に対処できるような問題でも、焦っていたら解決法が思いつかない事があります。最悪の場合、何とか解決してもトラウマになることだってあると思います。でも誰かと一緒なら、相談しながら考える事ができます。日本語の通じる人が隣にいるというのは強烈な安心感をもたらします。使える手札も数倍になります。遠出をする時はなるべく誰かと一緒に行きましょう。

⑤カードは2枚以上持っておこう、現金もちゃんと持ち歩こう
カードを一枚しか持たずに海外に行くのは非常に危険です。カードは無くしたり、使えなくなったりする可能性があるからです。海外でも使えるカードを生協で簡単に作ってもらえるそうなので絶対に作っておきましょう。そして現金もちゃんと持ち歩いて下さい。いざという時に頼りになるのはやはり現金です。

⑥トイレに行きたい時はハンバーガーチェーン店に行こう
フランスの店にはトイレが無いことが多いです。小規模なスーパーや電気屋にはありません。ショッピングモールでも、無料で使えるところもありますが、50セントほど取られるところもあるし、使えないところもあります。TGVの駅のトイレも有料です。公衆トイレは無料のところが多いですが、汚すぎて使いものにならない事の方が多いです。じゃあどこに行けばいいのかというと、マクドナルドやバーガーキング、クイックなどのハンバーガーチェーン店です。大概の場合無料で使えて、何も買わなくてもバレずに店を出られます。レシートに書いてあるコードを入力しないとトイレのドアが開かないところもありますが、ほとんどの場合それは有名無実化しています。もしそのシステムだったら適当に一番安い商品を買ってレシートを手に入れて下さい。

TGVの乗り方

今回はTGVとTERの乗り方を説明しようと思います。「TGVは知ってるけどTERって何だよ」って思う人もいるかもしれませんが、これらはどちらもSNCFが運営している鉄道体系の名前です。TGVは都市と都市、TERは地方と地方を結ぶ役割を担っています。

 

TGVとTERの乗り方は日本人にとってかなり難しいです。日本の新幹線とか特急とは乗り方が全く違うからです。もし私の解説で分からないところがあったら、絶対に「TGV 乗り方」などでググって下調べしてからフランスに行くようにして下さい。

 

まず切符の買い方です。これは日本と同じく、駅に券売機があるのでそれで買えばいいので簡単です。気をつけてほしいのは、同じ地名を冠する駅が2つある場合があるという事です。例えば、リヨンという名前の駅はLYON PART DIEUとLYON PERRACHEの2つあります。どちら行きの切符を買えばいいのかはよく調べて、そして間違えないように買って下さい。みどりの窓口的なところもあるので、分からない事があるなら窓口で訊いて下さい。切符は窓口でも買えます。乗り換えはフランス語で"le changement"もしくは"la correspondance"です。押さえておいて下さい。切符はネットで買うこともできます。

 

切符を買った後、プラットホームに行く前に、必ずやらなければならない事があります。それは切符に打刻する事です。驚く事に、TGVとTERの駅には改札が無いのです。改札の中と改札の外という概念が無いので、歩いていたらいつの間にかホームの上に立っています。しかし、改札が無い代わりに、機械を使って切符に打刻する必要があります。

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↑この黄色い機械に切符を差し込む事で、打刻がされます。切符を表向きにして、切符の右側から入れると「ブッ」という音とともに打刻がされます。

【↓ここめちゃくちゃ重要!!!!】
気をつけてほしいのは、この機械がかなりのポンコツだという事です。一回入れただけで打刻がされる事はまれです。打刻が成功した時は「ブッ」という刻印の音が鳴って、切符の右側に黒い文字で時刻が印刷されます。成功するまで根気よく切符を差し込んで下さい。機械に通したら、切符にちゃんと打刻がされたか必ず確認して下さい。

打刻が済んだら、何番ホームに行けばいいのか確認しましょう。電車が何番ホームに来るのかは電車が来る1時間前くらいに決まります。駅構内にスクリーンがあるので、そこに自分の電車の便名、行き先、出発時刻とともに何番ホームに電車が来るのかが表示されます。

プラットホームに着いたら、どこに並べばいいのか確認しましょう。TERは自由席ですが、TGVは全席指定です。自分の席がどこなのかは切符に書いてあります。f:id:shinovish:20170612125726j:image

↑VOITUREという文字の右の数字が何号車かを、PLACE ASSISEという文字の右の数字が席番号を表しています。
すなわちこのチケットの座席は、17号車の68番の席であるという事です。

自分の席が何号車にあるのか分かったら、どこに並べばいいのかを考えましょう。f:id:shinovish:20170612125832j:image

上の写真はプラットホームにあるスクリーンの画像です。これで自分がどこに並べばいいかが分かります。18,17,16,15,14,13,12,11と書かれている数字は号車数を表しています。白い丸は現在地です。R,S,T,U,V,W,X,Y,Zという文字は、Repère(目印)を表しています。

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上の写真を見て下さい。Sという文字の上に小さくRepèreと書かれているのが見えると思います。これが「目印」です。プラットホームにはこの目印がある程度の間隔ごとに立っています。この目印と、自分の席の号車数と、スクリーンを見比べて自分の並ぶところを探して下さい。すなわち、もしあなたのチケットにVOITURE 13と書かれていて、スクリーンの表示が下のようだった場合、f:id:shinovish:20170612125832j:image

あなたはVというRepère(目印)とWというRepère(目印)の間に並べばよいという訳です。

電車が来たら、乗車して自分の席を探して下さい。席番号は座席の背もたれの上部に表示されています。

フランス人は、たとえ自分の席でなくとも、空いてる場合は座る人がかなりいます。もし自分の席にすでに誰かが座っている時は、「ここは本当にあなたの席ですか?チケットを見せて下さい」と要求しましょう。

乗車中に係員が検札に来ます。来るタイミングはまちまちです。来ない事もあります。もし検札が来たら切符を提示しましょう。切符に打刻がない場合は、たとえそれが未使用の切符であっても、キセル扱いされて罰金を取られます。気をつけて下さい。